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北海道における事業承継の特徴を紹介!M&Aの事例や成功のポイントも

2020/04/30
更新日:2021/02/09

はじめに

後継者不足や後継者不在は、特に中小企業にとって大きな問題です。後継者がおらず、廃業を選択する企業もあるでしょう。そんな中、第三者に事業を引き継ぐことにより会社を存続させられる、後継者不在を解決する方法としてM&Aを選択する経営者も表れています。今回は、北海道におけるM&Aや事業承継の特徴と実際のM&A事例、北海道で事業承継を成功させるためのポイントについて、さくらMAアドバイザリー株式会社の奥田さんに伺いました。


1.2種類あるM&Aの方法

バトンを渡すシーン
事業承継の手段の一つであるM&Aの方法は、大きく分けて2種類あります。一つはM&Aで株式の譲渡を行って、その会社すべてを引き継ぐものです。そしてもう一つが事業譲渡で、事業の一部のみを譲渡するものです。

この2種類で決定的に違うのは、お金を受け取る人です。M&Aでは株主またはオーナーがお金を受け取りますが、事業譲渡は会社を売却するわけではないので、会社がお金を受け取ります。

2.M&Aにおける売手側・買手側のメリットとは

事業承継にあたってM&Aを行うことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。売手側、買手側それぞれのメリットを解説します。

(1)売手側のメリットとデメリット

M&Aでは、売手や株主が現金を手にできます。また、従業員の雇用をそのまま引き継げるので、雇用を守れる点も大きいでしょう。M&Aなら、候補者を一から探すよりも早い段階で事業を引き継げるのも、大きなメリットです。
しかし、希望に合う買手が見つからず、売却できないケースが発生する可能性もあります。そもそも、業績が悪い企業の場合はなかなか買手が見つからないこともあります。買手がいたとしても、条件や価格が合わず合意に至らないこともあるでしょう。

(2)買手側のメリットとデメリット

M&Aにおける買収側のメリットは、そのエリアで新規事業を立ち上げるよりも、元からある企業を買収した方が未開拓市場を開拓しやすいことです。同業の企業を買収すれば、一気にシェア拡大も望めるでしょう。従業員とも契約が済んでいるので、そのまま従業員を引き受けられ、スピーディーに事業をスタートできます。同時に、シナジー効果により売上アップや事業の多角化も期待できます。売手側に自社の弱みをカバーする事業がある場合、自社の弱点を補強できることもあります。しかし、複数の企業の統合に手間や時間がかかり、思うようなシナジー効果が発揮されない可能性もあるので、必ずしもM&Aで大きな効果を得られるわけではなく、反対に大きな手間やコストがかかることもあるでしょう。

株式譲渡では、その会社を丸々引き受けることとなるため、簿外債務が付いてくることがあるのがデメリットです。なお、事業譲渡では、ある会社を買収したいけれど業績が悪い部門があるという場合、業績が良い部門のみを買収できるのがメリットです。また、一部の事業のみを譲渡する形なので、買手が債務を引き継ぐこともありません。

3.北海道における事業承継の4つの特徴

事業承継は、地域を問わずに実施されることが多いものです。北海道で行われる事業承継には、この土地が持つ特徴や問題を踏まえた、以下の4つの特徴があります。

(1)過疎化

北海道では、最も大きな都市である札幌市以外で人口減少が進んでおり、どのような業種でも苦しい状態です。特に、飲食店においてもそのような状況は顕著です。不動産の流動性が非常に悪く、会社と不動産をセットで売りたい場合は、なかなか売れません。

(2)小規模の会社が多い

東京や横浜などの大都市では、非上場企業でも創業以来100年以上続く創業家が社長をしている会社がたくさんあります。しかし、北海道は入植してからたった150年という土地なので、そのような会社は少なく、経営基盤が弱い小規模の会社が多いです。

(3)赤字経営の会社が多い

統計を取ったわけではありませんが、北海道では赤字経営が続くうちに嫌気がさして会社を売る経営者が多い印象があります。経営が軌道に乗っているうちに売るのではなく、会社が末期状態に陥り、潰すか売るかの選択となっています。

他地域と同様に、北海道にも90歳以上の経営者がたくさんいます。この世代はM&Aに対する理解が低いことが多く、売りたいけれど売れない状態に陥っていることが多いです。

(4)情報不足

東京や大阪と比較すると、北海道はM&Aに対する認識が30年は遅れているように感じます。そのため、そもそもM&Aというものを理解してもらえません。

例えば、東京では起業して間もないスタートアップの会社が、上場企業に売られていったというケースや、最初から売却を前提で会社を立ち上げるというケースもあります。しかし、北海道では情報が少なく、一昔前のM&Aの印象が強く、M&Aは「乗っ取り」と考えている経営者が多いのです。

北海道のM&Aブティックは、平成27年に私が創業するまで一つもありませんでした。最近は、同業者も増えつつありますが、それでも他地域よりも「遅れている」といえる状況ではないでしょうか。

その他の特徴としては、札幌以外の帯広や函館、釧路などの北海道でも比較的大きな都市の優良会社の経営者も後継者不足の危機感を持っています。地方経済の将来を考えた結果、本州の大学へ進学させた子どもが、そのまま本州で就職してしまい、後継者がいない状態になってしまうことが少なくありません。その結果、自分の代で会社を潰す、または譲渡をしようと考えている経営者もいるのです。

4.北海道における事業承継の事例

ある自動車整備工場の事例では、東京の企業が手を挙げて売却の話が進みましたが、結局のところ売れませんでした。その理由は、工場が市街化調整区域に建っていたからです。

北海道は土地が広く、昔から農家をやっていたようなところでは、勝手に建物を建ててそこで商売を始めることがありました。そのような背景もあり、北海道では市街地調整区域で商売をするケースが多く見られます。市街化調整区域で商売をしている会社は、売ろうとしても建て替えができない問題が発生するという問題も出てきます。

もう一つ、ある食品メーカーの事例があります。その食品業界では第一人者という会社の経営者が金策に苦しみ、事業譲渡を検討していました。良い買手が現れたものの、結局事業譲渡は失敗しました。このケースで事業譲渡できなかったのは、会社の株式の数パーセントを持っていた創業社長の息子がM&Aに強く反対したからでした。反対した理由は、自分の勤め口がなくなるというものでした。

成功事例では、北海道の土木会社が地方の警備会社を購入したケースがあります。警備会社の元請けがゼネコンだったこと、警備員不足だったことからシナジー効果が得られるという期待からの買収でしたが、結果的に購入初月から順当に利益を上げています。

5.北海道では本州との「違い」に注意

まず挙げたいのが、「文化の違い」です。

北海道は、比較的のんびりとした人が多いという特徴があります。札幌はいわば「ミニチュア東京」のような街なのであまり実感することは少ないかもしれませんが、地方の大都市にしては排他的な土地です。他のエリアには、十勝のようなちょっとした国のような場所もあります。このように文化がまったく異なる地域でM&Aをして、東京などの他地域から新規参入して入っていくのは難しいのではないでしょうか。

また、北海道は、本州と給料がまるで違います。北海道の地方都市の給料は、東京と比較すると半額程度ではないでしょうか。

もう一つ、「距離感の違い」もあるでしょう。本州なら6時間あれば東京から名古屋まで移動できます。しかし北海道では札幌から函館は車で4時間以上、札幌から釧路は6時間以上かかります。隣の大きな都市まで行くのに5時間かかることもあります。北海道における距離感を把握することは、M&Aを成功させるためにも必要な点でしょう。

6.北海道で事業承継を成功させるためには

資産価値ばかりに目がいき、「できるだけ高く売りたい」と考える経営者が多いのですが、そのせいか高くて売れないということがよくあります。これは、M&Aの意図を高齢の経営者が理解していないからだと考えています。経営者の理解を進めるためには、M&Aは従業員の雇用を守り、ひいては地域のためになるということを、丁寧に説明していくべきでしょう。

また、本州より人口が少なく、気候の面でも北海道特有の事情があります。特に冬は大雪や吹雪になることもあり、気温もマイナス20度まで下がる、非常に厳しい寒さの土地です。このような場所でビジネスをすること自体、本州よりも不利であることは明らかです。北海道でビジネスをするなら、ある程度「覚悟」が必要です。そして、北海道特有の土地柄や風土、文化をよく知っておくべきでしょう。

7.まとめ

将来、北海道は日本の「食糧庫」となる可能性を秘めています。近年、東京の大手食品メーカーなどが北海道の漁村にある蟹の缶詰の製造工場などを買収していますが、これはそのような可能性を先見してのことでしょう。かつて北海道には製造会社が少なく、野菜を作ったら作りっぱなし、魚を獲ったら獲りっぱなしという状態でしたが、最近は食品加工会社がどんどん増えています。
北海道には食や観光、スイーツなど独自の魅力があります。北海道の文化や風土を理解し、経営者と相互理解を深めれば、事業承継を成功させる可能性はあるでしょう。

<話者紹介>

奥田 真悟さん

M&A・事業承継を検討している方へ

当社では買手企業だけでなく、「M&A仲介会社」とのマッチングも可能です。
今すぐにM&Aをご検討されていなくても大丈夫です。お気軽にご相談ください。

さくらMAアドバイザリー株式会社
代表取締役
奥田 真悟

1970年、北海道生まれ。アドバイザリー株式会社代表取締役社長、JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)。行政書士開業時、先輩社会保険労務士事務所にて住み込みで働いて人事、労務、会計を習う。現在、行政書士としての活動は中小企業の許認可、企業法務を中心としており、建設業許可、風俗営業許可、会社設立、会計記帳コンサルなどをメインの仕事としている。建設業の申請は年間100件。風俗営業の許可申請は年間40件。M&Aアドバイザーとして、中小企業のオーナー社長のM&Aにかかるコンサルティング、売買の仲介業を行う。また、後継者育成なども手がけている。北海道の企業は地元のM&Aアドバイザーが仲介に携わるべきだとの信念を持ち、赤字会社でも小規模ビジネスでも、円満なM&Aを目指して奮闘中。

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