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医療機器卸業の現状と将来像 M&Aの注意点やポイントを詳しく解説

1.医療機器卸売業界の実態とは

医療現場

医療機器卸売業とは、メーカーから機器を仕入れて、主に病院や診療所などの医療機関に販売する業種です。ここでは、その具体的な役割と特徴、そして現状から想像できる将来像に関して解説します。

(1)医療機器卸業の担う役割

医療機器卸業は同業間での取引もありますが、主要取引先は病院等の医療機関です。医療機関は人命や健康に深く関与するので、医療機器の不足やトラブルによって医療行為が滞ることを避けなければなりません。

医療機器の種類は膨大な数にのぼります。単一の医療機関が、あらゆる疾病に対応できるほどの在庫を保有することは不可能です。取扱商材にもよりますが、医療機器卸業は医療機関に代わって「在庫調整機能」を担っています。
また、医療機器卸売業は「情報伝達機能」もあります。優秀なドクターほど、症例や医療技術に関する情報に加えて、最新の医療機器に関する感度が高いです。ドクターによっては医療機器卸売業を「ハブ(情報の中継点)」にして製品開発に関与する方もいらっしゃいます。医療機関にとって医療機器卸売業は情報収集の面からも重要な役割を担います。
販売力のあるメーカーならば良いのですが、開発力はあるものの営業力に課題があるメーカーも少なくありません。メーカーにとって医療機器卸売業は「営業代行機能」でもあります。自社に代わって営業をしてくれる医療機器卸業はメーカーにとって大切な存在です。

(2)営業マンの個人的素養に依存する傾向

医療機器卸売業界は、営業担当の個人的素養に依存しているところが多いといえます。

病院の先生方は新しい技術を採用した機器や良い商材があってもすぐに購入しません。新しいものに変えてトラブルが生じたら責任問題になるからです。医療機器は、何らかの理由がない限りは、実績があり、いま使用しているものを使い続ける方が無難なのです。取扱製品に技術的な進歩があれば営業しやすいですが、技術的な進歩は常時あるとは限りません。このように交渉のハードルが高い中で販売するには営業マンの「個人的な能力」に依存しているケースも少なくありません。これは医療機器卸売業の独特の文化かもしれません。

(3)厚生労働省の影響を色濃く受ける業界

医療機器卸売業は、いくら販売力が強くても「自分たちの力だけ」で継続的に利益を増やせるわけではありません。
厚生労働省の方針が「製品の販売価格」や「取り扱い点数」に大きな影響を与えるからです。監督官庁のない一般的な事業会社は、自助努力で製品を開発し市場動向とコストを鑑みて販売価格を自ら決めればいいですが、医療機器については(極端な言い方をすると)厚生労働省が価格決定権を持っているのです。価格決定権のないビジネスモデルにおいて、自分たちの力だけで、継続的に事業を拡大し、利益を出し続けるのはハードルの高い話です。

厚生労働省の影響から少し話がずれますが、事業規模の小さな医療機器卸売業が「なぜ利益を生みにくいか」について説明します。それは①多くの在庫を抱えなければいけないこと、②在庫が売上になるまでに相当期間を要する、からです。
先ほど買い替えがなかなか進まないと言いましたが、優秀な営業担当ほどすぐに購入してもらうのではなく「まずは使ってみてください」とドクターや医療機関の購買担当に持ち掛けると思います。そうすると会社の在庫負担は増していきます。試用期間は短くありません。貸出期間が数ヶ月になることも珍しくありません。会社によって会計処理等の違いはありますが、試用機や在庫が売上となり、さらに回収するまで(現金化するまで)に相当の期間を要します。
価格決定権がない上に、在庫負担が重く、資金の回収に時間がかかるので、小さな会社は資金繰りに苦慮します。メーカーからは一定水準の販売実績も求められます。その結果、商圏や取扱い製品数を絞らないと生きていけません。しかし、商圏や製品をどんどん絞る会社の将来は明るいと言えるでしょうか。

厚生労働省の影響で価格決定権が弱く、資金がなければ在庫負担等に耐えられない。医療機器卸売業は、一見すると市場拡大で順風満帆のようにみえますが、決して楽観視できません。

(4)医療機器卸業の将来像

医療機器卸売業は、①単独で事業運営する、②M&Aを活用して他社と連携する、③事業規模を小さくしていく(清算廃業の準備)、の選択を迫られてくると思います。

業界の大手企業であれば、①単独運営、②M&Aによる連携、を選択することができます。しかし、中小企業の場合はどうでしょうか。①を志向する経営者は多いですが、営業力、情報力、資金力に限界があるため、①を選ぶことが本当に事業の継続と発展につながるでしょうか。誤解を恐れずに言うと、私は②M&Aによる連携、③清算廃業の準備、の二者択一を迫られると思っています。
先述の通り、医療機器卸売業は、一定の資金力が必要ですが不安定な業界です。加えて、他の業界と同様に人材不足が深刻な問題となっています。病院の先生方と円滑なコミュニケーションを行い、高度医療に関する専門的な知識を有する営業担当を、自社の人事体系(給与水準)に納得して応募してくる人はどの位いるでしょうか。優秀な人ほど大手企業に採用されてしまいます。
資金力、利益率、事業の安定性、人材採用などに苦慮している中小の医療機器卸売業が「単独で生き残り」ができるでしょうか。個人事業主や夫婦で営んでいるような零細企業は固定費が少ないので生き残れます。しかし中堅・中小企業は一定のコストがかかるためM&Aを活用して生き残るか、徐々に事業規模を小さくして清算廃業に向かうのか、が有力な選択肢となります

2.医療機器卸売業界におけるM&Aのメリットとは?

ここでは、医療機器卸売業界におけるM&Aのメリットを、買手と売手に分けて解説しましょう。

(1)医療機器卸売業界M&A 買手のメリット

医療機器卸売業界のM&Aにおける買手のメリットとして、代表的なものは以下の4つです。

①売上と利益の底上げ(スケールメリットを享受できる)
②営業拠点が増える(取引先に対してきめ細かなサービス提供ができる)
③未取引の医療機関とのネットワークが増える(商圏を拡大できる)
④同業他社との競争を優位に行える(時間をお金で買うことができる)

買手のメリット①と②は一般的なM&Aと同様です。ここで強調したいのは③未取引の医療機関とのネットワークが増える、④同業他社との競争を優位に行える、です。
想像できると思いますが、医療機関との「新規取引」は容易ではありません。医院長、事務長といったキーパーソンとの面談時間を確保するだけでも大変です。M&Aを活用すれば、対象会社を通じて面談可能であり、場合によってはすぐに商談に進めます。このスピーディな事業展開が同業他社との差になり、競争力の強化に繋がります。M&Aを活用しなくても取引先は増えていくかもしれませんが、M&Aを活用すれば「短期間」に優良顧客にアプローチすることができる、つまり「時間をお金で買うこと」ができます。

(2)医療機器卸売業界M&A 売手のメリット

医療機器卸売業界のM&Aにおける売手のメリットとして、代表的なものは以下の4つです。

①単独運営よりも成長の可能性が高い
②創業者利潤(株式等の売却益)の獲得
③後継者問題の解決
④資金繰りの悩みから解放される(肩の荷を下ろせる)

「会社」に着目すると、M&Aによる事業規模の拡大を通じて、資金力、営業力、情報収集力、採用力が強化され、①単独運営よりも成長の可能性を高めることができます。
次に「個人」に着目します。対象会社の状況によりポイントが異なりますが、財務内容等が優良な会社であれば②創業者利潤(株式等の売却益)を手にすることができます。事業承継問題を抱えている会社ならば、買手に新しい社長等を派遣してもらって③後継者問題を解決することができます。中小企業オーナーにとって資金繰りや個人保証に対するプレッシャーは相当なものです。私のクライアントにも「M&Aが成立して、資金繰りや個人保証の心配がなくなり、本当に肩の荷を下ろすことができた」と涙ながらに話をされた方もいらっしゃいます。④資金繰りの悩みから解放されることも売手が享受するM&Aのメリットと言えるでしょう。

3.医療機器卸売業界M&Aの事例

医療機器

ここでは、医療機器卸売業界で展開されるM&Aの現場から、成功例と失敗例を紹介します。

(1)M&Aの成功例 シナジー効果で買収費用の早期回収に成功

大手の医療機器卸売企業A社は、売上獲得のために地元で有名なB病院にアプローチしますが、新規営業で、かつ接点もなかったので全く相手にされませんでした。医院長はもとより事務局長にすら会えない中、時間だけが過ぎていきました。

そこで、B病院の取引口座を有する会社と組んでアプローチすることを検討すると、B病院と接点のあるC社が後継者不在により事業の担い手を探している情報を入手しました。すぐに窓口となっているM&Aアドバイザーに会って交渉をスタートしました。M&Aは秘密保持に配慮しなければいけないので情報の取り扱いに注意しつつ、スピーディに検討をしました。財務情報、人事情報などを入手するとともにC社の社長とも直接お会いして、譲渡の意思、M&Aの理由、買手に望むもの、などを確認しながら交渉を進めました。交渉の途中で在庫管理や労務管理等の課題が生じましたが、C社がB病院の医院長と強いパイプがあること、C社長の誠実な対応から買収を決断しました。

M&Aはリスクもあります。A社長はリスク(在庫管理や労務管理など)に対する処方箋を検討しつつ、今回のM&Aは千載一遇のチャンスと捉えて交渉を進め、M&Aアドバイザーのサポートもと成就することができました。

今回のM&Aには想定外のプラスもありました。B病院はXX科で権威があり、他の病院から一目置かれている存在でした。「B病院が採用したなら安心だ」という口コミにより、B病院とつながりの深い(医療業界ではここもポイントです)病院からも新規の注文がありました。その結果、A社は想定よりも早く投資回収ができ、いまではA社の事業拡大においてM&Aは外すことのできない戦略のひとつになっています。

(2)M&Aの失敗例 譲渡のタイミングを間違えて価格が1/3に

中堅の医療機器卸売企業X社がZ社に買収されたケースを紹介します。

M&Aアドバイザーに会社の譲渡を相談していたX社に買手が現れました。医療関係のY社です。M&Aアドバイザーが評価した金額よりも好条件であり、市場環境等を勘案して話を進めるべきでしたが、X社長の答えは「NO」。理由は他にもっと良い相手がみつかるのではという「迷い」でした。売手企業にとってM&Aは一生に一度の大仕事。迷う気持ちは当然だと思います。X社長は悩みに悩んだ結果、Y社からの申し出を断り、話を白紙に戻しました。

M&Aアドバイザーは継続的に買手候補を提案するものの、答えは「NO」の繰り返し。X社長が本格的にM&Aの検討を再開したのはY社を断ってから3年後でした。しかしこの3年という期間は今回のM&Aにおいて大きなマイナスでした。X社は新しい買手Z社とM&Aを進め、最終契約を締結するのですが、売買金額はY社の1/3でした。減額になった理由は、X社の主要製品が高度医療の対象から外れ、利益水準が大きく下がったからです。
売買金額だけがM&Aの成否を決めるわけではありませんが、これだけ下がってしまうと「売り時を間違えた」と言わざるを得ません。厚生労働省の影響を受ける同業界では、このようなことが起こりますのでご注意ください。

4.医療機器卸売業界M&A 売却価格の相場

医療技術

医療機器卸売業界の評価は教科書通りにはできません。評価方法のひとつに中小企業のM&Aでは年買法(時価純資産に営業権(利益の3年程度)を加えたもの)を用いることがありますが、注意が必要です。売手の「取引先(総合病院or地元の診療所)」「取扱商品(高度医療機器or一般的な医療機器)」「事業規模」「地域」「物流体制」「営業体制」「交渉形態(複数の買手と同時に交渉or1社1社順番に交渉)」「収益力」「保有資産」「スケジュール」「M&Aスキーム」「売買代金の支払い方(エスクローの有無)」などでM&Aの条件が決まります。決算書等の財務情報はもちろん大切ですが、それだけで評価できるものではありません。場合によっては、年買法の評価結果がミスリードすることもあります。

製造業や流通業など安定業種では、評価書の結果と実際の売買金額が近いことがありますが、医療業界のように変化の激しい業界では乖離することがしばしばあります。年買法による評価結果をみて安心するのは危険です。自社の本当の価値を調べるには財務に精通しているのはもちろん、実績のあるM&Aアドバイザーに問い合わせすることをお勧めします。もう少し加えると、実績があり「マッチング能力の高い」アドバイザーと意見交換するのがベストです。いま「どこの会社(買手)が何を求めていて、営業権(プラスαの経済的価値)をどのように考えているのか」がわからなければ本当の企業価値を算定することはできません。

5.医療機器卸売業界 M&Aを成功に導く売手のポイント

病理検査

(1)タイミングを見極めて決断する

会社を売却すると聞くと、資金繰りの悪化をイメージする人が多いですが、昨今では後継者問題、従業員の雇用維持、人材不足などの理由があります。

会社の売却を素早く決断できればいいですが、経営者によっては長期間悩む方もいます。

私の経験では、景況感が良くて自社に利益が出ている、従業員が若くて伸びしろがある、つまり「売るのがもったいないとき」が、M&Aを行う絶好のタイミングです。

(2)個人的な事情より会社の状況や世の中の情勢で決断する

会社の譲渡を検討する経営者は、歳を取った、病気をした、後継者がいない、など経営者の「個人的な事情」で検討をスタートすることが多いです。しかし、私がこれまで関与したM&Aを振り返ると、経営者の個人的な事情ではなく「会社の状況」「世の中の情勢」で決断した方が良いタイミングでのM&Aを実現させています。事例で紹介したように医療機器卸売業は1年、2年で状況は大きく変わります。個人の事情で判断したい気持ちもわかりますが、個人の事情にフォーカスしすぎると危険です。タイミングを間違えると、相手すら見つからないということもあり得ます。
現在のM&Aは売手市場ですので、安心している経営者が多いかもしれませんが、潮目は一瞬にして変わります。決断に躊躇しているなら、実績、ノウハウ、マッチング力のあるアドバイザーと意見交換して情報収集だけでもすべきだと思います。

6.医療機器卸売業界 M&Aを成功に導く買手のポイント

(1)取引先(医療機関)との関係に注意

取引先(医療機関等)との関係性に注意が必要です。取引先との関係が安定しているか否かはM&Aの成否に直結するからです。上手にM&Aをしている会社は価格交渉ばかりでなく、どのようにして売手に協力をしてもらってドクター等との関係を継続していくか、に着目して交渉を進めています。反対にM&Aの下手な会社は価格交渉ばかり目がいってしまい肝心の「取引先(医療機関)とのパイプ」を忘れてしまいます。売手も買い叩かれるような交渉をされたら引継ぎに協力しようとは思いませんよね。医療機器卸売業のM&Aに精通している会社は、価格面と引継ぎの仕方をバランスよく考えて交渉しています。

(2)厚生労働省の動向に注意

厚生労働省の動向に注意する必要があります。既に多くを論じてきているのでここでは割愛しますが、国の施策や厚生労働省のトレンドをチェックして、会社の将来性やM&Aのタイミングを見極める必要があります。

7.医療機器卸売業界 M&Aの流れ

医療機器

(1)自社の概要把握と強みや弱みの整理

医療機器卸売業界に関わらず、日本におけるM&Aの多くは売手の意思決定からスタートします(大手企業のM&Aの話はここでは割愛します)。ただ売手がM&Aを決めたからと言って、すぐに相手探しをするわけではありません。アプローチをする前に会社の沿革、経営者の略歴、事業内容、財務内容はもちろん、同社の強みや弱み、会社とオーナー関係(例えば、個人所有の資産を会社で使用しているかなど)、株主構成、従業員の状況、販売先/仕入れ先の内訳、資金繰り、医療機関との関係などを詳細に調査していきます。ここまでやるのかと思われる方もいますが、この事前準備の良否がM&A成約のポイントになります。

情報開示に非協力的な会社もあります。自社の経営内容や弱みを開示するのはマイナスと考えているのでしょう。弱みを開示したくない気持ちはわかりますが、私は余計な交渉を増やしてしまうと考えています((6)デューデリジェンスと最終契約を参照)。また、詳しい経営内容の開示や自社の弱みの把握はマッチングにも関係してきます。弱みを解消するような買手と組めば企業価値が一気に改善するからです。営業力の弱い会社には全国展開している会社、収益力に課題のある会社は特定のメーカーに強い会社(仕入れ力のある会社)、資金力に難のある会社には事業規模が大きな会社など、相互補完できる相手と組むことで、経営課題が解決し、M&Aで企業価値が大きく生まれるからです。
売手企業のオーナーも気が付いていない強みや弱みを聞き出し、それをマッチングに活かすところにM&Aアドバイザーの力量が問われます。

(2)M&Aの条件の整理

売手の概要を把握したら、次はM&Aの条件の整理です。M&Aの条件と耳にすると、つい売買代金ばかり考えてしまいますが、それだけではいけません。M&A後の①会社名、②役員構成、③従業員の処遇、④売手のオーナーの引継ぎ方法、⑤退職慰労金の有無、⑥個人保証の解除のタイミング、⑦M&Aの対価の受領の仕方、などがあります。M&Aはその時々の交渉で決めていくことが多いですが、きちんと整理して優先順位を決めておけば、交渉の段階になっても冷静に行動できるでしょう。

(3)買手を探す

売手の概要とM&A条件の整理ができたら相手探し(マッチング)に入ります。売手のオーナーが直接相手探しをするケースもありますが、ここではM&Aアドバイザーと協力して進めていくケースを説明していきます。
M&Aアドバイザーは、売手の希望に応じて、①同業/同一エリア、②同業/異なるエリア、③異業種/同一エリア、④異業種/異なるエリア、の候補先にアプローチしていきます。どのアドバイザーに依頼するかによってこの「マッチング」に差が出てきます。M&Aビジネスを1人で行っている会社(個人)もあれば100名以上の営業担当を抱えて行っている会社もあります。本業でやっている会社もあれば付随業務としてやっている会社もあります。実際に会社の譲渡を相談する場合は、マッチング力を必ずチェックしてください。

(4)トップ面談と相互訪問

交渉相手となる企業が見つかったら、買手と秘密保持契約を結んでから売手の情報を開示します。買手が興味を持てば、M&Aアドバイザーは双方の意向を調整しつつ、トップ面談やお互いの会社訪問などを通じて双方の理解を促します。

(5)基本合意書の締結

売手と買手の間でM&Aの諸条件について概ね合意をしたら、これまでの交渉結果を記載した「基本合意書(いわゆる仮契約)」を締結します。この合意書の締結をもって買手に独占交渉権を付与するのが一般的です。

(6)デューデリジェンス(買収監査)と最終契約

基本合意書の締結後、売手から開示のあった資料やヒアリング内容を確認するため、買手によるデューデリジェンス(買収監査)を行います。デューデリジェンスでは売手の「事業面」「財務面」「法務面」「ビジネス面」をチェックしていきます。

大手企業のM&Aでは監査法人、法律事務所に加えて各種コンサルティング会社に依頼しますが、中小企業のM&Aではコスト面を考慮し、顧問税理士に依頼して、必要に応じて各分野の専門家に加わってもらうケースが多いようです。

(1)の事前準備をしっかりやっておけば、このデューデリジェンスをスムーズに行うことができます。一方、しっかりした準備をせずに十分な情報開示をしていないと「聞いていた内容と違う」と買手は紛糾し、デューデリジェンスの時間も余計にかかってしまいます。

基本合意書の内容とデューデリジェンスの結果を基に最終調整を行い、折り合いがつけば最終契約に至ります。

8.まとめ

顕微鏡

社会全体の高齢化が進み、医療ニーズはどんどん増えていくので、医療機器卸売業のマーケットは拡大しています。しかし、国の財政事情との関係で医療費は抑制されており、収益を出すのが難しくなっています。

政策変更リスクが常につきまとうので、各企業が自分たちで努力するには限界があり、その解決策としてM&Aがあります。M&Aの活用の仕方により、医療機器卸業の「未来」は変わってくるでしょう。

話者紹介

石塚さん
株式会社ストライク 
石塚辰八

1997年 中央大学大学院商学研究科 修了。信金中央金庫を経て2005年ストライク入社。20年超のキャリアを有し「企業の存続と成長」のためのM&Aを得意としている。実家は3代続いた米問屋。家業を継ぐべきか悩んだがM&Aの仕事を選択。実体験に基づいた実践的なアドバイスは多くの経営者から高い評価を得ている。全国の企業オーナー等を対象としたM&Aセミナー(講演歴は500回以上)も行っている。中小企業庁「事業引継ぎガイドライン」改訂検討会委員(2020年)

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