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福岡の事業承継の特徴とは?M&Aの事例と成功のポイントを解説

はじめに

福岡は本州と九州を結ぶ交通の要衝であり、九州・沖縄の経済の中枢を担っている地区です。福岡での事業承継の特徴とM&Aを成功させるポイントについて、 M&Aの専門家である、まごころM&Aパートナーズ株式会社の代表取締役である阿比留 雅彦さんに解説していただきました。



1.事業承継における後継者不在という問題

事業承継のミーティング
事業承継における大きな問題は後継者不在です。実態がどうなっているのか、見ていきましょう。

(1)中小企業経営者の高齢化による「2025年問題」

近年、クローズアップされてきたのが「2025年問題」と呼ばれる問題です。この問題は日本経済にとって極めて深刻です。2025年に70歳以上となる中小企業の経営者は245万人にのうち52%の127万人で、日本企業全体の3分の1で後継者が決まっていないというのです。このまま事業の引継ぎができず、中小企業の廃業が急増すると、10年間で約645万人の雇用と約22兆円のGDPの損失につながる可能性があるといわれています。政府も今後10年程度を「集中実施期間」として取組みを強化する方針で、事業承継税制の拡充等が実施されました。
福岡も他の地区と同じように中小企業が全体の99%以上を占めているので、「2025年問題」は向きあっていかなければならない大きな課題です。

(2)後継者不在問題は小さい会社ほどより深刻

中小企業の中でも年商3億以上の会社に関してはM&Aをサポートする専門の会社が多く出てきて、M&Aが活性化しています。一方、年商3億円以下の会社はあまりうまくいっていない現状があります。この程度の小規模な会社は従業員数5名~10名というケースがほとんどで、システム化されているところはあまりありません。社長が単独で動いていて、組織を維持するシステムが確立されておらず、帳票もそろっていない現状があります。そのため、事業承継もスムーズには行われないようです。

2.中小企業の後継者不在問題の解決策とは?

企業の業績チェック

中小企業の後継者不在という問題をどう解決していけばいいのか、考えていきましょう。

(1)経営者のリテラシーを上げることが大切

後継者不在という問題を解決するには、まず経営者が積極的に後継者の育成に取り組むことと事業承継に関する知識を身に付けることが重要です。事業承継は、創業した経営者と従業員が長年多くの苦労を重ねながら培ってきた経験・ノウハウ・信用を次世代に引き継ぎ、企業活動を継続発展させるために行います。

事業承継を阻む要因は「手間と時間がかかる」ことです。承継するノウハウなどは感覚的なものも多いため、うまく伝えられない場合も多々あります。実際に後継者となるのは親族が多いといわれています。早くから(後継者が生まれたときから)後継者として指名することも珍しくなく、周囲も後継者として認知するので、理解がスムーズで承継しやすいといわれています。

後継者が見つからない場合はM&Aを検討してみましょう。M&AはMergers(合併)and Acquisitions(買収)、つまり企業が合併したり買収されたりすることの総称です。そのままの体裁で企業の経営権を引き継ぐ事業承継もM&Aの一つです。M&Aを決断した場合にも売るタイミングや手順があり、様々な手続きをしなければなりません。
任せるべきところは専門家に任せる必要がありますが、経営者自身もある程度の知識を身に付けておくことをおすすめします。

(2)マッチングサイトと専門家を必要に応じて活用

近年はオンライン上でM&Aのマッチングができるサイトが増えています。M&Aマッチングサイトの多くは、WEBサイトの売買や個人事業主のM&A案件を中心に取り扱っています。また、サービスはマッチングまでで、実際の交渉やM&Aの手続きはサービス外というサイトも多くあります。しかし中には中小規模の企業案件を取り扱い、マッチングだけでなく交渉からM&Aの手続きまでをサポートする会社もあります。

・メリット

M&Aマッチングサイトであれば、自分のペースでM&Aの相手を選ぶことができます。また、M&Aマッチングサイトに登録することで、より多くの買手の目に触れることができます。

・デメリット

M&Aマッチングサイトによっては、登録している案件の信頼性に不安がある場合があります。特に個人の事業を売買する際は、会社の売買に比べて信頼性が低いので、登録案件をしっかりと調査していないM&Aマッチングサイトの場合はリスクが高くなります。

小規模会社・個人事業の会社を対象としたM&AをスモールM&Aといいます。とはいえ、スモールM&Aにははっきりとした定義がありません。一般的にスモールM&Aといえば、企業の譲渡・買収価格を1億円以下とした取引を指します。さらに定義を狭めれば、数百万円から数千万円で取引される案件をスモールM&Aと呼ぶこともあるのです。

そのほかの定義では、売上高・年商が目安とされます。売上高を基準とする場合は、1,000万円から5億円ほどの小規模会社・個人事業が対象となり、年商が目安なら数千万円から3億円ほどといわれています。
従業員の数が数人から30人程度、小企業の中でも小規模で事業を営む会社がスモールM&Aに該当します。
スモールM&Aは経営者で進めることも可能です。しかし、手続きの内容が煩雑で、最悪の場合損をしてしまうことも考えられます。そのため、できる限り専門家に相談しながら進めると良いでしょう。

3.福岡の事業承継の特徴と問題点

九州経済の拠点の福岡
福岡県は福岡地域、北九州地域、筑豊地域、筑後地域の4つに分けられ、それぞれ経済の特色も異なります。福岡県全体として近年、卸売や小売業やサービス業が盛んになり、第3次産業の占める割合が高くなっています。
福岡は本州と九州をつなぐ拠点であると同時に、アジアの玄関でもあり、海外経済の動向の影響を受けやすい地域です。事業承継においてはどんな特徴があるのか見ていきましょう

(1)大らかであるがゆえに先延ばしをしてしまう

福岡県出身の人は、明るくおおらかで細かいことは気にしない人が多いのが特徴です。しかしこの気質は事業承継ではマイナスに働くことがあります。事業承継をする際のスピードが遅いのです。期限を決めないケースも多く見受けられます。後継者を決めなければならないのについつい先延ばしにしてしまって、社長が亡くなってしまい、後始末が大変になってしまったという例もあります。

(2)会社同士のしがらみがM&Aを難しくする

福岡だけに限らず、地方全体に言えることなのですが、取引先との関係が深いためにM&Aが難しくなるケースが多々あります。福岡には地元に密着した会社が多くあり、創業50年といった会社も珍しくありません。歴史があるということは、同業者同士のつながり、取引先とのつながりが深いということです。

例えば、A社にはおもにB社、C社との取引があるとします。A社の社長は高齢でM&Aを考えていて、最終的にC社が名乗りでてM&Aが成立したとします。ところがB社はひそかに自分の会社に声をかけてもらいたいと思っていて、この結果を快く思っていませんでした。その後、B社とC社の関係がギスギスしてしまったというケースもあります。

M&Aが成約した後に、「なぜうちに声をかけてくれなかったのですか」と言われることもあります。福岡という狭いエリア内でのM&Aには配慮が必要です。スムーズなM&Aを望むならば、東京など全く別の地区で買手を探す方法を検討してもよいでしょう。

4.福岡におけるM&Aの事例

福岡でこれまでに関わってきたM&Aの具体的な事例を紹介しましょう。

(1)廃業の危機をM&Aで乗り越えた福岡の食品加工会社

40年以上続いていた社員数15名の福岡の食品加工会社の例です。経営者の高齢化とともに社員の高齢化が進行しており、従業員の平均年齢が60代に達していました。会社の業務のシステム化も遅れ、業績が少しずつ悪化している状況でした。創業社長が88歳で他界し、創業者の息子さんが後を継いだのですが、後継者として育成が十分になされていなかったこともあり、経営はさらに悪化しました。私がヒアリングした段階ではM&Aが成立しないと廃業するというところまで追い込まれていました。

調査後、規模がより大きな同業の他社(年商15億、従業員60名)にM&Aの打診をしたところ、優良な取引先を持っていたことなどを評価してくれて、株式譲渡の合意にいたりました。息子さんは退社されたのですが、M&Aで得た譲渡金によって再スタートし、従業員の雇用を守ることもできました。

(2)売手は建設会社、買手は外食関連の会社

内装を手掛けている年商3億円の建築会社のM&Aを成約させたケースでは、買手となったのは飲食店のチェーンをやっている外食産業の会社でした。建築会社がM&Aを決意したのは業績の悪化が理由です。福岡の建設業界全体では経済は堅調なのですが、大企業と中小企業との格差が大きく、地場産業は厳しい状況が続いていました。

建設会社と外食関連の会社という異業種同士のM&Aとなったのですが、買手には飲食店を新たに出店する際に建築会社を持っていれば、建築業者の確保を内部で済ませることができるというメリットがありました。
M&Aが成立して建築会社は雇用を守ることができ、飲食チェーンからの受注によって売上げが上がるプラスがあり、買手にとっても売手にとっても実りあるM&Aになりました。

5.M&Aを成功させる上での注意点

M&Aを検討
中小企業がM&Aを成功させるために注意すべきことを解説します。

(1)情報が事前に漏えいしないように慎重に

M&Aは多くの経営者にとって、何度も体験するものではありません。人生に一度の決断となるケースが多いだけに、慎重に進めていく必要があります。

売手の経営者が買手を探す段階で気をつけるべきなのは情報の漏えいを防ぐことです。スモールM&Aでは専門家が間に入らず、直接売手と買手とが話し合うこともあります。相手が同業者や取引先だった場合、簡単に情報が広がってしまう危険性もあります。
「うちの社長とおたくの社長、最近よく会っているけれど何かあったのかな」といったことになると、従業員が動揺することになりかねません。最悪の場合はM&A自体が頓挫してしまいます。

(2)適正な価格を設定する

スモールM&AではM&Aアドバイザーなどの専門家が間に入らず、当事者同士が交渉するケースがあります。もっとも難しいのは価格設定です。売手と買手が顔見知りだった場合、関係が悪化する可能性もあります。M&Aアドバイザーに入ってもらえばこのような問題も解決されます。

M&Aアドバイザーが間に入れば、価格設定を含めた様々な点について交渉を任せられます。双方が納得できる妥協点を見つけることもできます。また、当事者同士で話を進めるとあとあと問題が出てくるケースがありますが、経験の豊富なM&Aアドバイザーが加われば、どんな問題が出る可能性があるかある程度の予測がつくので、事前に対処できます。

(3)M&Aでのセカンドオピニオンの活用

医療の現場では「セカンドオピニオン」という言葉がよく使われています。命に関わる重大な決断となることもあるので、正しい判断をするうえで、セカンドオピニオンを聞くことが助けになることもあります。
M&Aも重大な決断となるので、セカンドオピニオンを聞きたくなることもあるでしょう。「既にM&Aアドバイザーが介在し、M&A活動が始まっているが初めてのことなので、色々と不安がある。」、「M&Aアドバイザーに依頼する直前だが、セカンドオピニオンを得たい。」という思いをもつ経営者もいるのではないでしょうか。そんな方にご利用いただきたいのが、この「M&Aセカンドオピニオン」です。

「M&Aアドバイザーにこう説明を受けたが、それは一般的なことなのか?」、「相手方から、こういう条件がついたが、承諾するか否か?」など、不安になるのは当然です。インターネットで簡単にセカンドオピニオンを聞くことができるサービスも出てきました。そうしたサービスの積極的な活用が不安を払拭してくれることもあります。

6.まとめ

これまでは中小企業、特に年商3億円以下の企業を対象としたM&Aをサポートする専門家やシステムが少ない状況がありました。しかし近年になって、スモールM&Aを後押しするシステム作りが進んでいます。
M&Aは人生における重大な決断です。経営者のみならず、従業員、取引先、顧客など、様々な方々への影響も大きくなるので、正しい判断が求められます。効率良く正確な情報を収集して、専門家も交えてサービスを活用することで、後悔のないM&Aを行ってください。

話者紹介
阿比留雅彦さん
まごころM&Aパートナーズ株式会社
阿比留雅彦(あびる まさひこ)

福岡県立修猷館高校、西南学院大学卒業後、観葉植物リース業を創業して 3年後に譲渡。不動産業金融業を経験し、 1995年、パーク24株式会社に入社。駐車場問題に取り組む。営業拠点の立ち上げと新規事業開発を担当。2009年、プレミア株式会社を設立。このころから後継者問題を意識してセミナー書籍などで知識を習得。またM&A取引に無償で携わり、 M&Aの現場経験を積む。2014年、プレミアを譲渡し、まごころM&Aパートナーズ株式会社設立に参画。2015年に株式を100%取得し、代表取締役に就任。年商3億以下の案件に積極的に取り組み、100件を超える相談実績をベースにビジネスの承継システム「つながリンクル」をスタートしている。

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