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廃業したら従業員はどうなる?雇用が守れる選択肢であるM&Aについても解説

はじめに

会社の経営が立ち行かなくなったときに、経営者は手遅れで倒産に至ってしまう前に自ら廃業という手段をとる場合があります。このような場合に従業員の給与や退職金、今後の雇用などはどうなるのでしょうか。今回は中小企業の廃業事情に詳しいSKIP税理士法人の曾我隆二さんにお話を伺いました。


1.廃業時に経営者が従業員に対してすべきこととは

従業員イメージ

会社の従業員が、ある日その会社の廃業を告げられると、その時点までの給与や退職金が支払われるのか、その後の就職先はどうしたらよいのかなどの様々な不安に襲われるでしょう。このとき企業の経営者は、従業員に対して一体どのような対応をする必要があるのでしょうか。

廃業すれば、残念ながら全従業員を解雇することになります。経営者はその時点での未払いの賃金や、解雇予告手当として1ヶ月分の給与相当額を用意しなければなりません。就業規定の中に退職金の支払いが定められているのであれば、規定通りの退職金を支払う必要も生じます。

会社の資産で金融機関が担保に設定しているものは最優先で回収され、残った資産から従業員の賃金や退職金が優先されて支払われます。もし払えなければ、未払賃金立替制度などを利用して、賃金の最大8割の立替払いを受けることも可能です。未払賃金立替払制度とは、企業が倒産したために、賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、その未払賃金の一定範囲について労働者健康福祉機構が事業主に代わって支払う制度です。

賃金や退職金の保証に加えて、その後の就職先などを斡旋することができれば、なお良いのはいうまでもありません。しかしながら、廃業を前にして経営者にもそういった余裕があまりないのが現実です。

2.廃業検討時のM&Aという選択

扉

廃業を決断する前に、M&Aという選択肢も存在します。

(1)変貌してきたM&Aの価値観

従来のM&Aといえば、大型買収や敵対的買収というイメージが強かったのですが、現在はそうではなくなってきています。実際、小規模のM&Aは頻繁に行われるようになってきています。

現在、高度成長期の頃に企業を立ち上げた人たちが高齢になって、どんどんリタイアしています。二代目が継ぐ場合もありますが、一旦継いで少し経営してからほどなく売却している場合もあります。

ひと昔前では、廃業寸前の中小企業にとってM&Aなどという選択肢はないも同然でしたが、最近では創業者自身が売却を選択することも少なくありません。このことからも、M&Aに対するイメージが変化してきたと言えるでしょう。

(2)事業は「換金化」できる時代

今は会社や事業が換金化できるということが常識になってきています。新事業を一から立ち上げるよりも買ったほうが早いという買手側の考え方から、「時間を買う」という形でのM&Aも当たり前になってきています。

売手にとっては、M&Aを行えば、例えば会社をまるごと株式譲渡で売却することはできなくても、事業譲渡という形で利益が出ている部門だけを譲渡することもできます。他にも様々な形が考えられ、極端にいえば、社名やブランド名だけでも売却できる可能性はあります。

買手にとっても、売手をまるごと買収するよりは、一部分だけ買収するほうが望ましい場合もあります。そういった形のM&Aも浸透してきているのです。

最近は、M&Aの仲介をする企業も軒並み最高益を出すような流れになっており、M&A関連企業の新規上場もしばしば見受けられます。こういったことも、M&Aの活発さを裏付けているのではないでしょうか。

3.M&Aにおける従業員の存在

多くの場合、M&Aにおいて従業員の雇用を継続するという項目が契約の中に含まれます。M&Aを行うことによって、従業員にはどのような影響があるのでしょうか。また、逆に従業員の存在がM&Aにどのような影響を及ぼすのでしょうか。

(1)従業員の雇用が守られる

通常、会社を売却するときに、何年間かは従業員の雇用を保障するという項目を設定することが多いです。もちろん会社の業績の悪化や経営者の交替などの理由で雇用を維持できないことも起こりえます。

しかし、契約の中で従業員の雇用を保障すれば、会社を売却したときに従業員が解雇される心配はありません。廃業すれば従業員をやめさせざるを得ませんが、M&Aによって事業を継続させることができれば、従業員の雇用を守ることができるのです。

(2)M&Aは従業員にとっても新たなチャンス

M&Aによって経営者が変わり、新しい取り組みを始めることで会社が大きく変わる場合もあります。企業にとって成長の可能性が広がることは、従業員にとっても、飛躍のチャンスと捉えることができるでしょう。

(3)従業員によってM&Aの価値が上がる

会社の従業員は企業価値の一部を担っています。現在は人材を確保することも簡単ではなく、コストも非常にかかるので、有能な社員が数多くいれば買手は売手の価値を高く見出します。実際に、業種によっては人材を買うという意味合いでのM&Aもあるのです。

4.廃業はマイナスしかなくM&Aはプラスを生む

握手

M&Aに対するイメージの変化や、企業を存続させたいという思いなどから、M&Aという選択肢を検討する経営者は少なくありません。

廃業すれば、ほとんどの場合、廃業にかかる費用や従業員に対する賃金や退職金の支払い、税金の支払いや残債の支払いなどで何も残りません。借金が残る場合もあります。

M&Aという方法をとれば、会社なり事業なりを売却することで売却利益が得られて債務から解放されたり、事業を存続させることができたりと、様々な恩恵が受けられます。廃業よりも売却する形を考えたほうが、経済的なメリットは大きいでしょう。
なにより、M&Aによって従業員の雇用を守れるということは大きなメリットでしょう。廃業すれば従業員を解雇しなければなりませんが、M&Aを行うことで従業員の雇用を継続することができます。
廃業はプラスを生まず、マイナスになる場合もありますが、M&Aを行えば多くのプラスを生むのです。

5.まとめ

M&Aに対するイメージは以前に比べてよいものに変化しています。中小企業経営者の方が廃業を考えるような事態になった際には、廃業以外の方法がないのかをまず検討してみましょう。M&Aは、従業員の雇用を守ることができるという点で、廃業よりも良い選択肢のひとつといえるでしょう。従業員の利益を守るという経営者の責任を果たすためにも、M&Aという選択肢をぜひ検討してみてください。

話者紹介

曽我さん
SKIP税理士法人
曾我隆二
一橋大学商学部卒業。野村證券株式会社(3年間)、株式会社リクルート(4年半)を経て、公認会計士の世界へ。中央クーパース・アンド・ライブランド・アドバイザーズ株式会社(中央監査法人グループ)勤務を経て、平成15年6月公認会計士曾我事務所として独立開業。平成24年1月SKIP税理士法人に組織変更し、代表社員に就任。平成31年4月SKIP監査法人代表社員に就任。

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