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四国地方(香川県・徳島県・愛媛県・高知県)で起こったM&Aの成約事例

はじめに

地方の企業がM&Aの売手になる場合、地域ごとの事情を考慮する必要があります。ここでは、四国地方の廃業・解散・倒産件数を追いながら、四国地方で起こったM&Aの成約事例までを紹介します。四国地方に密着したM&A仲介会社として知られる、みどり未来パートナーズのM&Aアドバイザー・三村尚氏に四国地方のM&Aについて聞きました。


1. 四国地方の経済

四国4県(香川県、徳島県、愛媛県、高知県)の域内総生産は13兆6千230万円。全国シェアのおおよそ3%を占めていることから、四国の経済規模は「3%経済」とも言われています。四国4県の面積は18,800kmで、総人口は372万1千人(2018年10月1日時点)。全国に占める割合を見てみると、面積は5.0%で、総人口は3.2%。2017年の総人口と比べると4県すべてで減少率が拡大し、65歳以上が占める高齢化率も上昇しているという特徴があります。四国地方を襲う人口減少、高齢化の波は激しく、今後30年間で高知県の人口(約70万人)より多い約89万人が減少すると予測されています。

生産や雇用は、いわゆるアベノミクス以降回復基調にあります。産業は県によって特色が見られ、香川県は小売業、卸売業が盛んです。また、四国中央市(愛媛県)はパルプ・紙・紙加工品製造業の製造品出荷額において14年連続で全国1位のシェアを達成するなど、紙産業が盛んです。これに伴い、中堅規模の印刷業も複数存在。人件費の安価な地方で紙の製造を手がける大手製紙会社の工場も四国中央市にあります。

四国地方の経済を語る上で、物流面におけるハンデを外すことはできません。4県の県庁所在地から東京都心間の移動距離が長く、他地域と比べて移動コストがかかりがちです。人手不足や外注費、燃料費の上昇などで悩む企業も多く、総じて域内市場規模はさらに縮小していく見込みです。


2. 四国地方の休廃業・解散・倒産件数

近年、全国の休廃業・解散による経済的損失が注目されて久しいですが、中小企業庁によると、2025年には日本企業全体の3分の1にあたる127万社が後継者不足などによって廃業リスクに直面すると予測されています。ここでは、四国地方における休廃業・解散件数を見ていきましょう。

2018年に四国地区で発生した休廃業・解散数は893件。前年と比べて68件少なく、4年連続で減少しています。業種別では、サービス業のみ前年の休廃業・解散数を上回る結果になりました。代表者の年齢を見てみると、大半が70代以上で高齢化の波は進んでいます。四国地方の倒産数を見てみると149件と2年連続で増加しています。業種別では小売業が41件で最多。サービス業が33件、卸売業が25件で続いています。倒産の理由は「販売不振」が117件で最多。売掛金回収難を含めた不況型(倒産)が増えています。また、四国地方の後継者不在率は52.8%という結果になっています。

次に、全国の休廃業・解散数を見ていきましょう。2018年の休廃業・解散数は2万3026件。前年を1374件下回り、2年連続で減少しています。業種別では建設業が7280件で最多となり、全体の約3分の1を占めています。代表者の年齢を見てみると、70代が6723件となり、2年連続で増加。リタイア期に差しかかっていることを考慮すると、後継者不在のなか、代表者が高齢となり事業継続が困難となったと考えられます。一方で全国の倒産数を見てみると、627件と2ヶ月連続で前年同月を下回り、2000年以降最小となりました。また、全国の後継者不在率は66.4%という結果になっています。

ここで注目すべきは、休廃業・解散数と倒産の比率です。全国では倒産件数の2.9倍なのに対して、四国では倒産件数の6倍。つまり、四国地方には倒産せずに休廃業・解散を選択する企業が多いと見受けられます。全国のM&A件数(公表ベース)を見てみると、2019年は4,000件に達する見込みで、8年連続で前年を更新する勢いです。四国地方では2018年に140件近くのM&Aが実施されています。なお、M&A件数の統計は、上場会社等がプレスリリースした件数を集計したものと思われるため、実際に行われているM&A件数は、公表されているより3~4倍以上あると予想されます。

四国地方でも、公表された件数以上のM&Aが実施されていると予想されますが、まだまだM&Aに対する認知が広がっていない可能性も高いと思います。また、後継者不在率が全国平均より低い数値であることを考えると、経営者自身、後継者の島外流出に対する強い危機感を持っており、若いときから後継者意識を植え付けている企業も見受けられます。景気の緩やかな回復に加え、行政や経済団体、金融機関などの事業承継支援が奏功しているとはいえ、代表者の年齢は増加傾向にあり、人手不足など企業経営を取り巻く環境は依然厳しさを増しています。今後は、四国地方の企業にとって、事業承継の課題に早期に向き合うことがより重要になってくるでしょう。

全国・四国地方の休廃業・解散件数

全国・四国地方の倒産件数

※データは帝国データバンク(2018年)調べ


3.四国地方のM&A

四国地方だけでなく、全国的に建設業やサービス業の休廃業・解散が目立ちます。特に、参入障壁の低いサービス業では、買手にとってM&Aするという動機が働きにくく、売却の可能性も低くなりがちです。調剤薬局は2010年代前半から業界再編が加速し、大手中小クラスの調剤薬局のM&Aが一巡した感がありますが、今後は中小零細クラスの調剤薬局を含めての業界再編が進むものと思われます。最近増えているのが、タクシー業界や病院・医療法人業界のM&Aです。いずれも、地域ごとに台数やベッド数の大枠が決められているため、タクシー会社を新規に設立したり、既存の病院がやみくもにベッドを増やすことができません。事業を拡大するためには、既存のタクシー会社や病院を買収するしか選択肢がなくなり、M&A件数が増加していると分析できます。

また、近年は人材派遣業界でもM&Aが増加しています。これは、2020年4月から施行される「同一労働同一賃金(パートタイム・有期雇用労働法)」を見据えた業界再編が進んでいるからと思われます※。労働者側の視点で見ると非正規社員の待遇改善を期待できる一方で、事業主側の視点で見ると人件費の高騰が予想され、企業へ派遣しにくくなるというリスクを抱えることになります。こうした法改正による先行き不安から、自社の売却を検討する売手も増えています。

※中小企業は2021年4月1日から施行

四国地方の代表的なM&Aプレイヤーとして挙げられるのは、地方銀行や弊社のような四国に本社を置くM&A専門会社です。特に、地方銀行は融資のみではなく、自行内にM&A専門部署を立ち上げ、蓄積された情報やネットワークを活用したM&A支援を行うケースも増えています。民間企業のみならず、金融機関も事業承継支援に乗り出していると考えられ、以前よりもM&Aについて相談しやすい環境が整っていると言えるでしょう。


4.四国地方で起こったM&Aの成約事例

ここでは、四国地方で起こったM&Aの成約事例を紹介します。

◼︎2011年10月
全国各地で地域密着の経営を推進する「イオン」(千葉県)は、中国・四国エリアで食品スーパーを展開するマルナカおよび山陽マルナカの株式を450億円で取得し子会社化。

◼︎2013年3月
東京に本社を置く日本の不動産会社「大京」が、会社更正法に基づく再建手続きを進める「穴吹工務店」(香川県)を307億円で買収。

◼︎2015年9月
調剤薬局の全国チェーンを展開するアインファーマシーズ(北海道)は、四国最大の調剤薬局チェーンNPホールディングス(香川県)の全株式を取得し、子会社化。出店数の少ない四国地域に強力な事業拠点を獲得。

◼︎2018年11月
あなぶき興産グループでマンションの修繕工事を手がける「あなぶき加賀城建設」(香川県)は、後継者不在に悩む「三聖建設株式」(香川県)を買収。

 


話者紹介

02_profile_みどり未来パートナーズ三村氏

株式会社みどり未来パートナーズ(みどり合同税理士法人グループ)
情報開発部長
三村 尚(みむら ひさし)

株式会社みどり未来パートナーズ情報開発部長、M&Aシニアエキスパート。地方銀行、調査会社を経て、みどり合同税理士法人グループに入社。大手M&A仲介会社に出向後、株式会社みどり未来パートナーズに入社し、M&A業務の専任担当者となる。中国エリアと四国エリアの後継者不在案件を中心に30件超のM&Aを支援。なお、みどり合同税理士法人グループでは、これまでに累計100件超のM&Aの支援実績がある。

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