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ジュエリー業界の実状とM&A・事業承継のメリットとデメリットとは?注意点も解説

2020/05/30
更新日:2021/02/01

はじめに

ジュエリー業界は全体としては縮小傾向にあります。宝飾品が生活必需品ではないため、景気の動向の影響を受けやすいこと、少子高齢化によって購入者の絶対数が減ったことなどのマイナス要因があるからです。きびしい状況にあるジュエリー業界のM&Aの現状はどうなっているのか、またどのようなことに注意してM&Aを行うべきなのか、株式会社エクステンドの堂園 卓也さんにお話を伺いました。


 

1.縮小傾向にあるジュエリー業界

宝石店での宝石選び
現在のジュエリー業界がどのような状況にあるのか、最初に概略を説明します。

(1)ジュエリー業界は幅広い

ひとくちにジュエリー業界といっても、いろいろな業態があります。宝石の小売りだけを扱っている会社、卸から小売りまでを扱っている会社、独自のブランドを立ち上げて、宝石の企画・制作・販売を扱っている会社など、多岐にわたります。近年、貴金属や宝飾品を扱っているリサイクル・ショップも増加しています。こうしたリサイクル・ショップはリサイクル業界だけでなく、ジュエリー業界にも属していると考えられます。

(2)低迷するジュエリー業界

宝石や貴金属などで装飾した宝飾品は生活必需品ではないため、売上が景気の動向に大きく左右されます。バブル期には最大3兆円規模だったジュエリー業界の市場規模は現在では約3分の1に縮小しています。インバウンド(訪日外国人観光客)の需要も減少傾向にあり、きびしい状況が続いています。
もう一つの特徴は二極化です。高所得者と低所得者の格差が広がってきたため、高価なジュエリーは売れているのに、低価格なジュエリーは低迷するという現象が起こっています。これはジュエリー業界独特の傾向といっていいでしょう。またネット販売が盛んになったことにより、知名度のない会社は苦戦が続いています。

(3)ジュエリー業界はどう変わってきているか?

きびしい状況にあるとはいえ、将来的な可能性がまったくないわけではありません。アジアなど海外での店舗展開、独自デザインによってブランド力の強化など、積極的な戦略で業績を伸ばしている企業もあります。
消費者のニーズが多様化したことにより、新しいジュエリーが人気になっているケースもあります。インスタ映えするジュエリーもその一つで、海外のセレブが身に付けることによって話題になり、人気を集めるケースが増えているのです。また、歯につけるジュエリーなど、新しいコンセプトの宝飾品も誕生しています。ジュエリー業界は、工夫とアイディアとセンスによっては、新たなビジネス・チャンスを生む余地が残っている業界でもあるのです。

2.ジュエリー業界で増えているM&Aという選択肢

次に、ジュエリー業界におけるM&Aの現状を見ていきましょう。

(1)ジュエリー業界のM&A、売手は中小企業が多い

ジュエリー需要の減少や中古のジュエリーを扱っているリサイクル・ショップの増加による競争の激化によって、廃業や倒産に追い込まれるジュエリー会社が増えています。ジュエリー業界のM&Aでは売手が小さい会社であるケースが目立ちます。小さい会社とは1店舗か2店舗ぐらいの経営で、年商なら4000万円くらいの規模です。

(2)ジュエリー業界のM&A、買手は同業者が多い

ジュエリー業界のM&Aの買手側の特徴は同業者が多いことでしょう。業界全体が縮小傾向にあるため、新規参入する企業は多くはありません。他業種からは入りづらい業界なのです。一時期、金の買取が盛んになり、貴金属を扱う店舗が一気に増えましたが、ブームが去るとすぐに淘汰されました。その時期の、ジュエリー業界の衰退したイメージが強く残っていることも新規参入を逡巡させる要因の一つと考えられます。

(3)同業者以外でのM&Aは隣接する業種

ジュエリー業界とまったくかけ離れた業種からのM&Aはほとんどありません。ただし、隣接する業種の会社が興味を示すケースはあります。例えば、お酒などをメインで扱っているリサイクル・ショップが買手となったケースもあります。また、有名なブランドのジュエリーならば、アパレル・メーカーが興味を示す可能性があります。同様に、婚約指輪、結婚指輪との関連で、ブライダル・メーカーがM&Aに手をあげる場合もありえます。
売手が買手を探す場合、基本的には同業者がメインとなりますが、隣接する業種にも可能性があることを念頭においておくべきでしょう。

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3.ジュエリー業界のM&A、売手と買手のメリットとは?

メリットとデメリットの文字と矢印

ジュエリー業界でM&Aを行うメリットを売手側、買手側、それぞれの立場から解説します。

(1)ジュエリー業界のM&A、売手のメリット

M&Aを選んだ場合のメリットは他の業種と同じです。会社を売却することによって、売却益が出て資産を残すことができます。また、従業員の雇用を守ることもできます。

宝石が売れない状況が続いているため、後継者がいない、もしくは子どもや親族に後継者候補がいたとしても継がせたくないと考えている経営者がたくさんいらっしゃいます。特に低単価の宝石を扱っている会社は、そうした傾向が顕著です。

家族内承継が無理ならば、家族外承継はどうでしょう。従業員や会社役員への承継を考えた場合にもっとも大きなハードルは借入金です。社長が従業員を後継者にしたいと考えていても、後継者候補の従業員は「借入金の連帯保証人になりたくない」、「継ぎたくない」と本音をもらすこともあります。そうなると、廃業かM&Aという選択肢になります。

縮小傾向にあるジュエリー業界においても、廃業を選ぶよりはM&Aを行って会社を残す方がメリットは大きいでしょう。

(2)ジュエリー業界のM&A、買手のメリット

ジュエリー業界のM&Aは同業者によるものがほとんどです。買手側は自分の会社の販売戦略に沿って買う会社を選びます。これまで進出していなかった地域へ、低予算かつ短期間で進出できることが大きなメリットです。

また、ジュエリー業界では扱う商品は高額であるケースが多く、他業種に比べると顧客管理がしっかりしている傾向があります。M&Aを行うと、買った会社の顧客リストを活用できることもメリットのひとつです。ただし、宝石の場合は顧客がひんぱんに購入するわけではないので、顧客リストを活用できる機会はそんなに多くはありません。

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4.ジュエリー業界のM&Aでの注意点

時計を見る鑑定士

M&A・事業承継を検討している方へ

当社では買手企業だけでなく、「M&A仲介会社」とのマッチングも可能です。
今すぐにM&Aをご検討されていなくても大丈夫です。お気軽にご相談ください。


ジュエリー業界でのM&Aの注意点を、おもに買手の立場から見ていきます。売手にとっても買手の評価ポイントがわかることはプラスになるはずです。

(1)社長の会社への関わり方

会社を売りたいとジュエリー会社の社長が弊社に相談に来られる場合は、まず会社での社長の仕事ぶりを確認させていただきます。社長が会社の中でどういう役割を果たしているかによって、買手側の評価が大きく変わるからです。

ジュエリー業界は小さな企業が多く、1店舗、もしくは2店舗での経営がほとんどです。そのため、会社内で社長の果たす役割が大きくなる傾向があります。社長が仕入れから販売まですべてを統轄し、販売においてもエースとしての働きをしている場合はM&Aが難しくなることが多いです。買手が会社を買った時点で社長はいなくなるわけですから、その穴を埋めるのは簡単なことではないのです。社長ではなく、店長の立場であれば、承継しやすくなる傾向があります。

(2)優秀な人材がいるか

ジュエリー業界でも人材不足は大きな課題です。M&Aを行った場合に、買った店舗に優秀な人材を送り込む余力がないことが多いのです。販売業で大切なのは人です。何を扱っているかよりも、どういった人材がいるのかを買手側は見ています。
ジュエリー業界には特殊な技術、知識が求められる専門職も多数あります。宝石の企画・製造・販売ならば、ジュエリーデザイナーやジュエリークラフトマン、リサイクル・ショップで中古のジュエリーを扱っている場合は、宝石・ジュエリー鑑定士、宝石販売店ではジュエリーコーディネーターなどです。M&Aを行うときに大きなポイントとなるのは、従業員が継続して務めるのかどうかということです。M&Aのタイミングでやめるケースもあり、その穴が大きい場合には会社の評価にも関わってきます。

(3)郊外型か市内型か。立地もポイント

買手は店舗の立地条件も重視します。立地が良いに越したことはないのですが、その基準も買手によって異なります。例えば郊外型店舗が良いのか、市内型店舗が良いのか、一概にどちらがいいとはいえません。郊外型は競合する店舗も少ないですが、来るお客さんの数も少なくなります。一方、市内型は訪れるお客さんが多いことがメリットですが、競合店舗があるケースが多く、競争もきびしくなります。その点をどうとらえるかは、買手によって判断が異なります。

しかし、特殊なデザインの宝石を販売していたり、オンリーワンのブランドを立ち上げていたりする宝石店であれば、話は変わってきます。立地条件がさほど良くなくても、集客力を有している場合があるからです。

(4)店舗が賃貸の場合は契約の確認が必要

ジュエリーだけでなく、他の業種のM&Aにも通じることですが、店舗で展開している場合は賃貸借契約の確認が不可欠です。売手が、賃貸契約を結んでいる家主もしくは不動産管理会社に事前に報告してあるかどうか、M&Aが成立した場合の契約を同条件でやってもらえるのかどうかなどを、しっかり確認していないとトラブルの原因になります。M&Aが成立した場合には売手と買手が不動産オーナーとの契約の結び直しを行うわけですが、事前に話がついていないと、その段階になって賃料の値上げや更新料の支払いなどを要求される場合があり、買手がM&Aをキャンセルしたというケースもあります。

例えば、「家賃を5万円値上げします」と言われたら、それだけで経営が苦しくなります。ジュエリー業界では家賃と人件費の占める割合がかなり大きいので、賃貸契約は重要なチェックポイントです。

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5.ジュエリー業界でのM&A、好条件で売るポイントとは?

宝石店に陳列される宝石

会社を好条件で売るためのポイントがいくつかあります。くわしく説明していきましょう。

(1)適正価格を知っておく

自分の会社がどのくらいの価値があるのか、どのくらいの価格で売れるのか、まず相場を知っておくことが大切です。まず、在庫のジュエリーの時価と譲渡する資産の価格を算出します。展開している店舗が賃貸の場合ならば、敷金礼金をどう計算するのか確認することも必要です。弊社がM&Aを担当する場合には、ジュエリーと資産を合計した金額に営業権として営業利益3年分を足した額を一つの目安としています。
ただし、これはあくまでも利益が出ている場合です。安定して利益が出ていて、なおかつ場所がよかったり、競合店舗がなかったりするなどの好条件が加われば、プラス材料になります。逆に業績が悪い場合は、かなり評価額が下がります。

(2)業績好調時が売るタイミング

売上が出ているときが会社を売るいちばんいいタイミングです。会社の売上が下がってから、売手の社長が相談に来られるケースが多いのですが、そうなってからでは会社の評価も下がってしまいます。業績が好調の時期、もしくは安定して利益の出ているときこそ、売るべきタイミングなのです。

(3)しっかり準備しておくことが必要

M&Aを好条件で成立させるためには、マイナスの要素をできるだけ減らさなければなりません。具体的には、不良在庫はなるべく少なくしておくことが求められます。店の内装も理想としては5年ごとに改装してきれいにしておくと、マイナスの評価を抑えることができます。10年15年、手を入れていないケースも多いのですが、そうなると改装する費用の分だけ買取の評価も下がります。
また、顧客管理をしっかり行うことも大切です。きちんとしたデータがあると、プラス評価になります。また、社長が会社の業務を一手に仕切っている場合は、社長がいなくても会社が回っていくように、従業員を育成しておくことも不可欠です。

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6.まとめ

ジュエリー業界全体が縮小傾向にあるため、M&Aに際して売手が好条件を引き出すのは簡単ではありません。将来的にM&Aを考えているならば、早めに準備して備えることが求められます。そのためには自分の会社の価値を知ること、経営努力を怠らないこと、人材を育成しておくことなどの準備が必要です。そして、M&Aを検討するときには信頼できる専門家に相談しましょう。

話者紹介
堂園卓也さん

堂園 卓也(どうぞの たくや)
ATP(事業再生士補)販売士2級
株式会社 エクステンド

流通小売業(東証1部上場)の会社にてストアマネージャーとして店舗運営管理(損益管理、在庫管理、人員管理)、不振店舗の再生担当として従事。専門分野は建設業、卸売業、製造業。主な実績は原価管理及び値決め力の向上による粗利率の改善。借入金の長期短期のバランス調整によるキャッシュフロー改善。売上債権、仕入債務、在庫回転率の改善による財務改善。リスクマネジメント(保険の見直しによる財務改善)。資金調達

 

 

 

 

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